熊本訪問記。


先週の19(木)・20(金)で熊本に行ってきました~!
初めての熊本。
8

農研機構 九州沖縄農業研究センターさんの主催する、
『九州沖縄地域における放牧・粗飼料多給による
赤身牛肉生産振興に関する情報交換会』
という会で、「吊るし短角牛の流通について話をしてくれませんか?」
とのことで、お声をかけて頂いて、行ってきました。

都内のちょっとした会で、講義的に話したことはあっても、
わざわざ九州まで行って、呼んで良かったと思って頂けるような話が
できるんだろうか…?ってドキドキでしたが、
基本的には「やってみる?」って言われたら
声をかけて頂けるのはありがたいこと、と、
あんまり深く考えず、「やります!」っていうのが信条なので、
今回もすぐに受けさせて頂きました。

でも、実は何より、去年の赤肉サミットでお会いした、
熊本あか牛の生産者の臺(ダイ)さんにお会いしたくて、
っていうのも本音で。

吊るし熟成短角牛@赤肉サミット。

このときに、「いつか牧場にお邪魔しますね!」って話していて、
サミットの後にお手紙も書いていました。

わ、ついに行けるチャンスが来た~!!と(((o(*゚▽゚*)o)))

当日はいつもの通り、いわて短角牛のぬいぐるみを連れて、
熊本入りして、そのまま、すぐに会場に。
0

1

農研機構の方々の他に、行政の方々や大学の教授や学生さんたち、
生産者さん、熟成業者さんなど様々な立ち位置の方々が参加されてて、
発表も自分の他に、ジャージー雄仔牛の取り組みや、
熊本あか牛のブランド化についてのお話など興味深いものでした。

テーマを決めずの座談会でいろいろ活発な意見が出て、
お話が聞けたのも楽しかったです。
今まであまり、熊本あか牛の流通のことや、生産現場での生の声は
自分は知る機会がなかったので、直接聞ける機会があったのは
非常にありがたく。

あれ、なんかいつも岩手の生産者さんと話している部分と共通だな、
という部分も多々あったし、「隣の芝は青く見える」じゃないけど、
外部から見れば、赤身肉人気で順調に見えてることでも、
内部では色々と方向性に対して、いろんな危機感を感じることがあったり。
あ、そういうところは、今の短角牛と一緒だなぁと。

今の仔牛価格の高騰や仔牛市場の合併などが理由で、
年配の生産者さんたちが、もう今いる牛を販売して、
それを退職金代わりに引退されていっている、
っていう動きなども、牛種限らず、全国共通の話。

なんで、こんなに後を継がない業界になってしまったんだろうなぁと
方や、夢を持って動いてる同世代の生産者さんたちを思い浮かべながら
なにか変えていけないかなぁと、自分に少しでもできることを考えます。

そして、夜はこちらへ。

2

ふと夜、自由時間になることが分かったので、
だったら前々からオススメされていたリストランテ・ミヤモトさんにぜひ!と。

偶然、その日のランチに又三郎・荒井社長が
大阪から来られていたという、このニアミスもなんだかすごいご縁。

しかも、この日のお肉は翌日、牧野に訪問予定の臺さんのあか牛のサーロイン。
3

4

いろんなご縁を感じながら、宮本シェフがお話してくださる、
熊本あか牛の現状も、昼間聞いたお話の理解をさらに深めるもので。

さらに、阿蘇の野焼き、野草、水源を守るなど、また岩手とは違うキーワードで、
この土地の景観と、資源の循環を守るために、あか牛の放牧が大切なこと。
一つだけ切り離して考えられるものではなくて、全部がこの土地を
活かしていくために繋がっていること、教えて頂きました。

そんなあか牛のお肉の流通も含めて、いろいろ考えさせられる時間。

臺さんのサーロインはキメがとても細やかでしっとり、優しい味でした。

そして、翌日は午前中、農研機構さんの試験場を見学させて頂いた後、
念願の臺さんの牛が放牧されている牧野へ。

まずは臺さんと合流して、腹ごしらえから。
5

ステーキどーん。
6

その後、臺さんも「私はこの季節が一番好きなのよ。」とおっしゃる、
一面に広がる、なんとも美しいススキ野原を通り抜けて、牧野へ。
7

8
「キ」と書かれているのが臺さんの「菊池農場」の牛さんたち。
こちらには春先に出産予定のお母さん牛たちを4頭預けていらっしゃいました。

ここは周年放牧できる牧野で、こちらで生まれた子をそのまま周年放牧で
仕上げようという、臺さんの新しい試みがスタートしたところ、とのこと。

この「牧野に預ける」っていうのが、なかなか難しいっていうことが、
今回行って話を聞いていて、初めて分かったことです。
岩手では、夏に公共の牧野にあげるっていうことがそんなに
ハードルが高いと聞いたことはありません。

阿蘇の牧野は、それぞれの牧野に何人か組合員みたいな人たちがいて、
その人たち全員がOKを出さないと、預けられない、と。
牧野によってはそのOKもらわないといけない人数が何百人といるところもある、と…。

ましてや、繁殖牛ならともかく、肥育牛を周年放牧で預けるっていうのは
前例がないことでもあり、受け入れてくれるところがなかなかなかったようです。

でも、やっと10月からご縁を得たのがこちらの牧野とのことで
すごいタイミングでお伺いすることができました。

それにしても、周年放牧で肥育にチャレンジとお聞きしていたので、
てっきり、10か月齢くらいの子をこちらに預けたのかなと思っていたのですが、
妊娠牛を預けて、春先の誕生からスタートするということは、
初めてその子のお肉が仕上がるのは、これから3年後くらい。
今から、そんな新たなチャレンジに飄々と取り組まれる臺さんには
本当に頭が下がります。

9

10

11

ちなみに、こちらは黒毛や褐毛の繁殖牛に加えて、繁殖用の馬も放牧されている
混牧の牧野で、それは熊本でも珍しいそうです。
12

13
馬もとっても可愛くて、なんか美味しいものくれるんじゃないかと、
私たちのいる方にグングン迫ってきました。
お腹に赤ちゃんがいるからか、臺さんに撫でられて、
とっても気持ちよさそうに穏やか。

14

そして、帰りに、ずっと案内してくれてた中村さんがふと車を止めて、
「これが実際に使われているのはすごい珍しいんです!」って写真を撮り始めたので、
私もなんだか嬉しくなって、思わずパチリ。
16

こんな風に隙間があいてるところを牛は嫌がって歩かないらしくて、
放牧地から万が一、牛が逃げ出した時にここで止まるように、
最初から道路に組み込んで作られていました。

しかも、同じ通り沿いに2箇所あって、こちらの道路が
もう牛が放牧されることを前提で作れられたんだなぁと、
先人から続く、この土地のあり方に思わず、想いを馳せます。

そして、空港まで帰る最後にもう一箇所、ということで寄って頂いた、
こちらの広大な牧野にはどこか遠くに牛が20頭くらいいるらしいのですが、
(なんて贅沢なんだろう。。)
「あの黒い点、動いてるからそうだと思います!」とか
「後で画像アップして探してみてください。」とか
そんな感じで、結局、牛の形が見れないままでした。。。
が、めっちゃ面白かったです。
17

今回、ほとんど知り合いがいない中、アウェイな気分で
お伺いしたのですが、想像以上に温かく迎えて頂いて、
また新たな情報や刺激を頂いて、大変充実した時間になったことに感謝です。

お世話になった方々、
ご一緒させて頂いた方々、
本当にありがとうございました。

またいつか、ぜひ。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>