1月の岩手~雫石・一関~

先週木曜から、今年初の岩手に行ってきました。

今回訪問の一番の目的は、
今週21日と畜予定の、5歳経産ジャージーさんに挨拶することと、
肥育環境の違う、ジャージーの32ヶ月齢メスと26ヶ月齢去勢を
食べ比べること。

到着したら、ちょうど前の晩から雪が降り出したということで、
一気に雪景色の岩手でした。
写真 1

ちょうど翌日が仔牛市場だったので、
上場予定の仔牛を洗うお手伝いなどしながら。
外は雪景色でも、太陽が出てくると、ハウスの中はポカポカで暑いくらい。
写真 3

去年10月にきた、一番おチビちゃんジャージー3頭も
すっかり成長していました。
もうミルクを減らし始めて、離乳が近くなってきているようです。
身体が大きくなって、そろそろハッチが狭くなってきた頃。
写真 2

一番お姉さん、ゆめちゃんもこんなに大人びて、
ついに牛舎移動の時期。
この日を最後にパドックつきの繋ぎ牛舎に移動です。
写真 4

今は雪に包まれた、このパドックですが、
春になったら、ジャージーちゃんたちが
のんびりと過ごしながら、草を食む姿を見れますように。
写真 1 (1)

そして。
この子が今週21日と畜予定の5歳経産ジャージーさん。
写真 5

8月にやってきたばかりのこの頃に比べると、
だいぶお肉がついてきました。
もうあばらも出ていません。
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私にとっては、まったく未知のお肉。
でも、なんとかお肉になってからも輝いて欲しい、ただそれだけです。

そして、夜はジャージー肉2種と、門崎5歳経産短角牛の食べ比べ。
(上から、ジャージー32ヶ月齢♀・門崎5歳経産短角牛・26ヶ月齢♂)
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いやぁ、この遠野の菊池昌茂さんが育てた32ヶ月ジャージーさんの美味しいこと。
年末にもリブロースを食べて、みんなで大興奮していたのですが、
間違いなく別格。
なんだろう、鼻を近づけた時点で、もう美味しいって
分かっちゃう感じです。

ジャージー独特の品種が持ち合わせている味があるとして、
そのうえで、この違いはなにが一番影響が大きいんだろう。
月齢なのか、エサなのか、性別なのか。
うーん、って帰り道でもずっとその話をしながら、
なんとか答えを探りたくなる味わいです。

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ジュースの搾りかすやオカラなど、
地元遠野で出る食料副産物をたくさんあげてて、
「なんでも食わせてます。」
ってご本人は言うし・・・笑

これからも食べて、そして、生産現場に足を運んで、
引き続き、探っていきたいと思います。

そして、今回の岩手訪問。
帰りはちょうど今日、芝浦に上場の門崎丑12頭と一緒に
東京までトラックで運んでもらいました。
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牧場のみんなで出荷する牛たちを集めてきて、
身体を洗って、トラックに積み込んで、出発。
一関を出てから芝浦まで、途中休憩しながら7~8時間くらい。

積み込みのときから、それぞれの子の癖みたいなのがあって、
ビックリするくらい踏ん張ってなかなかトラックに乗らない子だったり、
首をずっと振り続ける子だったり、騒がしい子、比較的大人しい子・・・。
生き物を相手に仕事をしていくことの大変さをまた目の当たりにして、
体型よりも、私はそんなところばかりをメモに取ってました。

その子たちが枝肉となって、今日の再会です。
なんだか、いつもとは違う気持ちでドキドキしました。
いつもよりもさらに命と向き合ってる気持ちが強くなります。
これが頭でわかっていることと、実際に目の前で体験することの違いなのかと。

その中でも、実はなかなかトラックに乗らずに、
座り込みデモみたいなことをしていた子が今日イチの質でした。

36.7ヵ月齢・♀・372kg
菊福秀ー菊照安ー菊谷と、3代兵庫系。

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写真 5 (2)

うーん、美味しそうな良い枝肉でした。
頂くからには、一番この子が輝くベストな状態で
皆さんに食べてもらいたいです。

やっぱり、産地に足を運ぶことで得るものは大きく、
伝えたいことがたくさん沸いてきます。

今年1年も産地に足を運べる時間をできる限り、
作っていきたいと思います。