田村牧場短角牛の月齢。


ここ2-3カ月、田村牧場短角牛の月齢がいよいよ短くなってきました。

本来であれば、28カ月齢を最低ラインの目標としてやってきたのに
ここのところ25-26カ月が出始めて、
3月は出荷のすべてがそのくらいの月齢になりました。

出荷頭数が極端に増えたわけではないのですが、
ニーズがおかげさまで安定してきて、
毎月、東京出荷分で6頭、岩手分で2頭を
当たり前のように継続していたら、
「あれ、この時期にしては、なんか出荷の月齢がおかしい」と思って
リストを送ってもらったら、想像以上に牛が足りなくなっていました。

繁殖・肥育一貫でやっている田村牧場としては
2-3年前の短角仔牛市場の高騰が響いて
思うように、母牛の更新をできなかったことが
一つの要因になっているかと思います。

もう今の時点で生まれていない牛をどうこうすることもできません。
今必要だからって、すぐにどうにもならないのが牛の世界です。

母牛を育てて、1歳くらいで発情が来るようになって、
無事種付けされて、妊娠して、お腹の中で10カ月育てて、
赤ちゃん産んで、そこからやっと2年経って、
今の25-6カ月の子たちです。
母牛が生まれてきたところから考えても、
これだけでも4年経っていて。
順調にいってこれで、その合間には予期しない事故だってある。

じゃあ、この今のニーズに4年前に気づくことができたのか?
そして、たとえば気づくことができたとして、
自然交配が主の短角牛がそれに対応することができたのか?

こちらではニーズを育てながら、
生産者さんには牛を育ててもらって、
そのどちらが足りなくなっても、多すぎても、
バランスが悪いわけです。

では、今の時点でできることはなんだろう。
枝肉に向き合いながら、考えます。

本来であれば、(良いか悪いかはともかく)
「うわ~寒かったんだろうな~!」
っていうくらい皮下脂肪が厚くて、歩留まり悪くて
また、想定外に大きくて、悩ませる枝肉が出るこの時期に、
「あ、まだ成長途中だ・・・」
って感じさせる脂ノリの薄い枝肉が出てきています。

24-25カ月齢で仕上げてるところもあると思うのですが、
田村牧場では元々が月齢最低28カ月齢をゴールとしている分、
やはり、お肉が仕上がっていないと感じるのです。
重量的にも肉質的にも。

そんな枝肉を前にすると、
なんか牛や生産者さんに申し訳なくなって、カーッとなって、
「一回出荷、お休みしましょう!」
って、思わず、田村社長に連絡しそうになる自分もいるのですが、
でも、その時に、お休みに付き合ってくれるお客様に加えて、
この短角のお肉たちをお店の柱にしてくださっているお客様のことが頭に浮かんで、
出荷ゼロにするわけにはいかない・・・って
何も言えなくなってしまう自分がいます。

今、なんの判断が良いのか、正直分かりません。

でも、今自分にできることは、少しでも月齢を戻すことができるように
出荷を毎月1頭でも控えさせてもらえるように
ご理解いただける方々には少しお休みしてもらって、
また、「これが田村牧場の短角牛です」
って堂々と言える方向に戻っていくことかな、と思います。
これからも、末長く継続していくためには。

今、少しずつ、使って頂いている方には状況をお伝えしているところです。
お肉に対しても率直なお声を聞かせて頂きたいです。

ドカンとした流行りじゃなくて、良い時も悪い時も
細々とずーっと地道に付き合っていけたら嬉しいです。

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