短角種研究会@帯広


11月8・9日と、北海道の帯広で開催された、
第43回日本短角種研究会、枝肉勉強会に参加させて頂きました。

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ちょうど4年前にもこの会に参加させてもらっていて、
その時に聞いた、帯広畜産大学の口田先生の『短角牛の新しい評価基準』の講演。

短角牛の新しい評価基準。

この時は、まだ短角に向き合って1年くらいの頃で、
それから引き続き、短角に向き合う4年を経て、
今回、研究者、生産者、流通業者、行政、
様々な立ち位置の方々が参加されている会で、
改めて、いろんな視点からの情報交換をさせてもらえて、
とても良かったです。

しかも、この4年の間に短角全体にとっては大きな波がやってきて、
去っていって、さて、ここからが本番。という大事なこのタイミングで。

それは、先月の岩手での短角の仔牛市場の相場にも表れていたと思うし、
でも逆に言えば、また短角にとって、新しい局面がスタートする気がして、
重くもあるけど、それぞれの向き合い方次第では
面白いかもしれないタイミング。

さらに、今回、初めての試みとのことで、
北海道、青森、秋田、岩手、4県の短角の枝肉を20頭集めて、
勉強会も開かれました。
こんなにたくさんの短角の枝肉を一時に見れたのは初めてだったし、
それぞれの県(や生産者さん)ごとにちゃんと特徴が出ていて、
想像していた以上に興味深いものでした。

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それぞれに餌や育てる環境、月齢の影響が表れていて、
これだけ、仕上がりが違う、個性を持った短角だから
足並みを揃えようとするんじゃなくて、
その特徴を生かした流通を各産地・牧場ごとで、
じっくり細く長く育てていけたらいい、
と枝肉に向き合いながら、改めて実感しました。

また、前日には西邑先生と口田先生の講演会があって、
そのどちらも面白い内容でした。
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特に、肥育期間に関しては、もともと私自身が
『月齢をしっかり飼い込んだ牛肉が美味しい』
という認識のもと育てられてスタートしているし、
現実的に実感もしているのだけど、
「あれ、そんなに長期肥育じゃないけど、
 ちゃんと味わいが乗っていてすごく美味しい」
という牛肉に最近、出会わせてもらったりして、
改めて、価値観をリセットしているところだったので興味深く。

口田先生の講演内容は、25カ月齢と29カ月齢の短角牛肉の比較分析で、
アミノ酸などの成分分析、官能検査で、
肉質的には有意差は見られないという研究報告でした。

私はやっぱり、時間は美味しさに繋がると思うのだけど、
ただ長ければ長いほど良いってわけじゃないし、
その仕上がり月齢の数字は、同じ牛種でも一括りにできず、
餌の質と量、育った環境、個体によって、ゴールが違う、と。

実際、田村牧場の短角で月齢が短くなった時期、
25-26カ月齢くらいの時でも、すごい評価の高い子がいたり、
また、國分牧場さんのジャージー、ブラウンスイスなどで
26-27カ月齢くらいと、井さんのジャージーの36カ月齢などから比べると
短く感じるけど、それが期待以上にとても評判が良かったり。
ん?月齢の数字は、そんな単純じゃないな、と。

井さんがジャージー去勢の肥育を始めたときに、
ジャージーは大きくならないんじゃなくて、
『他の牛種に比べて、大人になるタイミングが遅いだけ。』
っていう話があったけど、最近、その話をまたよく思い出して、
大人になるタイミングは、牛種ごとにも違うけど、
牧場のやり方や、個体でも違うんだろうなぁと。
そもそも、成熟の指標ってなんだろう?

というわけで、まだまだ手探り中です。
むしろ、どんどん深みにハマってるような。

でも、牛の身体の中にある一つ一つの細胞をイメージしながら、
いろいろ想像したり、考えるのはやっぱり楽しい。

加えて、今回、短角研究会ながら、
以前からお会いしてみたかった、
群馬や北海道のジャージー牛肉生産者さんにもお会いできて
いろんなお話聞けたことも収穫。
ちゃんと繋がってくるんだなぁ、また牧場に遊びにいかなくちゃ。

近くにいながら、意外と直接繋がっていなかった
岩手の短角関係の方々ともお会いできたのも良かった。

そして、今回は北十勝ファームさんの枝肉が、
日本短角種部門の最優秀賞を取られました。
おめでとうございます。
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「写真提供:帯広畜産大学 口田教授」

今回も、また刺激と良い出会いを頂いたことに感謝。
ありがとうございました。