この季節らしく、三寒四温を繰り返す今日この頃。
先週末にいってきた岩手の久慈&雫石は
ちょうど雪が降って、とっても寒かったです。
そんな中、続いて熊本からやってきたのは、
井信行さん&雅信さんのあか牛です。
あか牛ではお久しぶりの去勢。
事前に雅信さんからご連絡いただいて
「この群くらいまでがいまいち太りが悪くて、今回の子も
去勢だけあって、フレームは大きいのだけど肉付きがあまり良くないです」
とのこと。
具体的に聞いてみると、どうやら、井さん親子手づくりの
穀物飼料(大豆・小麦・大麦など)をあまり食べないそうで
好んで食べるのは牧草ばかりとのこと。
牧草を食べてくれるだけまだ良いのですが、
やはり、草だけだとお肉をつけるのは難しいのだなぁと、
出荷前に送ってもらった今回の子のこちらの姿をみて。
本来、肥育牛だともう少しまるっとした体つきになるのですが
今回の子は見ての通り、お腹がほっそり。
前向きに考えれば、グラスフェッド寄りの健康的な育ち、
とも捉えられるけど、重量が乗らないことには
なにより生産者さんが大変です。
今回、28カ月齢まで育てて、こちらの通り枝重300㎏弱。
本来、最低あと100㎏は欲しいところです。
親子づけしながら放牧も組み合わせた哺育・育成期、
1歳手前で肥育牛舎に移動してからの肥育スタート期。
いずれの段階でもう少し手をかけてあげることが必要だったのか、
届いたお肉と向き合わせてもらいながら、
雅信さんとも話して、改善していけたらと思います。
ただ、救いなのは前回の小ぶりな子もお肉自体は
きちんと良い評価のお声が戻ってきていること。
今回も内臓は廃棄なしなのを考えると、
牛自身には負担はなく育っているのかと思います。
国産飼料100%であか牛を育てる井さん親子の取組みはこちら。
今回の実際の枝肉内容です。
ロース芯。
バラ。
モモ。
脂質。
切開面。
格付け通り、小ぶりではありますが、
細やかなサシとしっかりとした肉色、
そして、井さんらしい無駄のない作りは健在です。
小ぶりな分、旨味がギュッと詰まっていることを期待して。
今回の子から、またなにかを学ばせてもらって
次に繋げていけたらと思います。
もう少しだけ枝で枯らして、3月頭に加工予定です。