【入荷情報】国分牧場ガンジー♂26.3カ月齢

おかげさまで、東京宝山として5年目のスタートを切れた10月、
まずやってきたのは国分牧場さんのガンジー君です。

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最近、国分さんも中屋敷さんも、黒毛との掛け合せが続いていたので、
久々の純血乳用種です。
しかも、かなりレアなガンジー種。笑
(ちなみに、インドのガンジーさん由来ではなく、イギリスのガンジー島が原産地です。)

2年くらい前にも一度、国分牧場さんのガンジーに向き合わせて頂きましたが、
戻し交配途中だったのかも?ということと、半頭のみだったので、
いまいち、まだガンジーの特徴を掴み切れておらず、
今回、初心のつもりで、ガンジーという品種に向き合っています。

この子は長野の農業高校で生まれて、千葉を経由して、
最終的に、埼玉の国分牧場さんに辿り着いたとのこと。
ずいぶん、旅してきたけど、良い牧場に来れて良かったね。

国分牧場さんにやってきて、まだ1週間くらいの頃に、
私もたまたま会いに行ってました。

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可愛い♡このとき、7カ月齢くらい。
ホルスたちに交じって、やってきました。
ガンジーは額のところにある白いハートマークが特徴とのことで、
この子は本物のガンジーだね、と言い合っていたのを覚えてます。笑

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1年経って、お友だちのブラウンたちとゆったりした牛舎で暮らしてました。

私は、こんな風に個性豊かな色合いの牛たちがいる光景が好きです。

一つの価値観で、一方向だけを求めてしまうのではなくて、
それぞれに個性があって、それぞれが求めてもらえる場所に
ちゃんと最後にたどり着くことができたら、それで良いのではないかな、と。

それで、牛も、生産者さんも、地域も、ちゃんと生かされるのでは、と。
生きものだから、一つとして同じお肉はないけど、
いろんな可能性を皆で言い合いながら、探りながら、いけたらいいなぁと。

そして、それが『理想ではなくて、ちゃんと現実的に成り立つ』
ということを身をもって示したくて、
私は牛や生産者さんたちのことをお伝えしながら、お肉をお届けして、
小さな会社を継続させていくために必死です。
周りに仲間のような方々がいてくれるからできることだなぁ。

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出荷直前にはこんな立派な姿になっていました。
大事に育てていただいて、ありがとうございました。

8月の暑いときの国分さんのFacebook。
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『牛さんたちも暑さには弱く、食欲不振になります。
牛舎には各小屋に2台ずつ、インバーター制御された巨大な換気扇があります。
電気代はかかりますが、生きている間は快適に過ごして欲しいので
風力マックスで風を送っています。
食べたいときに食べ、寝たいときに寝る
快適な環境で幸せに育った牛さんのお肉は美味しい。
最近行き着いた、美味しい牛肉になる牛を育てる秘訣です』

そして、相変わらず、こんな時に登場するのは、私の大事な教科書、
品種改良の世界史(家畜編)です。

ガンジーは、ジャージーと同じく、ノルマン種とブルトン種の交雑で成立したようですが、
ジャージーがブルトン種の影響が大きいのに対して、
ガンジーはノルマン種の影響が大きいとのこと。
ジャージーと近い血縁関係があるので、種々の点で似通っているけど、
ジャージーより体格は一回り大きいのは、ノルマン種のが強健で多乳の系統のため。
枝肉の形の点では、ジャージーほどの整った美しさがなく、いくぶん粗野な感じがする、と。笑
牛乳の特徴は乳脂率がジャージーに次いで高く、
味の濃い特別牛乳としての価値は高く評価されているそう。

という基礎知識を入れつつ、枝肉に向き合わせてもらうと、
なんとなく繋がるような気がします。

まず、枝肉重量は26.3カ月齢で544㎏と、ずいぶん大きくなりました。

ロース芯
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バラ
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モモ
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脂質
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切断面
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皮下脂肪や筋間脂肪は少なく、
純血乳用種にしては、想定以上にサシが結構入ってます。
乳脂率が高いがゆえでしょうか、ジャージーも同じくその傾向があります。

脂質には定評がある国分牧場さんですが、
ガンジー種として、どんな特徴が出てくるのか楽しみです。
ジャージーファンの自分としては、
近い血縁と聞くと、ついつい期待しちゃいます。

この子はこれからご案内して、
20日間程度枯らし、来週10日前後あたりの加工予定です。