【入荷情報】国分牧場ジャージー×ホルス♂26.7カ月齢

長引いた夏が終わった途端、秋が駆け足で過ぎていって、
突然、冬がひょっこり顔を出し始めた今日この頃。

続いてやってきたのは、埼玉・東松山の国分牧場さんの
ジャージー×ホルス♂26.7カ月齢です。

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この子は、千葉・野田の酪農家である知久牧場さんから
ちょうど1歳になる、去年の7月にやって来ました。

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千葉から埼玉にお引越ししてきて、1週間くらいのタイミングで
私もたまたま、国分牧場さんにお伺いして、
まだ幼さが残る表情のこの子にもお会いしていました。
可愛い。。

この子のお母さんである、知久さんとは私も牛仲間の集まりで、
東京でお食事をご一緒させて頂いたことがあったり、
一般販売でお肉を時々ご購入いただいたり、繋がりがあります。
とっても元気な酪農家のお母さん。

チーズをご自身で作られて、地域の直売所で販売されたり
酪農で地域を盛り上げるために、とっても精力的に活動されています。
そんなエネルギッシュさに、立場は違えど、
私自身も励まされることも多いです。

そんな知久さんが国分さんに託したバトン。

一般的な市場では評価されにくい牛種たちでも、
国分牧場さんで大事に育てあげ、そして、
お肉としてお届けするところまで取り組まれていることで
最後の一切れとして人の口に入るところまで、
その子の個性として大事に扱ってもらえます。

そんな国分牧場さんの取り組みを知って
いろんな酪農家の方々からご連絡を頂くそうです。
それだけ、そういった取り組みにチャレンジしている方が
少ないということでもあるのかと。
だからこそ、そんな国分牧場さんの取り組みがきちんと評価されることで
いろんな畜産の形が次世代に残っていくといいなぁと思いながら、
東京宝山もほんの一部だけ扱わせてもらっています。

国分牧場さんの特徴は、あげる餌と環境の良さにあります。
まず、餌に関しては、埼玉県産の稲ワラと、モネンシンフリーの配合飼料。
(モネンシンは抗生物質で、一般的には乳用種の肥育には使われている方が多いです。)
さらに、2014年からは地域のビール会社である、
「コエドブルワリー」さんのビール粕もあげています。
それまで産業廃棄物として捨てられていたものを
「エコフィード」として有効使用して環境負荷を減らしながら
美味しい牛肉づくりに繋げられています。

また、環境という点で考えると、
乳用種の肥育農家さんとしては、頭数が130頭ほどと小規模のため、
1頭1頭の細々したケアができたり、
また1頭あたりの牛舎スペースを通常の倍くらいと、広くとられています。

赤身の美味しさと、脂質の良さが特徴の国分牛の美味しさの秘訣は
こんなところにあるのかなと思います。

そして、そんな良き環境で育てあげられた今回のジャーホル君、
ずいぶん、立派に仕上がりました。
26.7カ月齢で枝重量、なんと579㎏です。
すごい。

調べてみたら、ジャージーがお母さんでした。
小ぶりのジャージー母さんにホルスの種をつけて
結果的にここまで成長する、この子が生まれてきたのかぁ、
って思うとなおさらすごい。。

実際の枝肉内容はこちらです。

ロース芯。
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バラ。
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モモ。
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脂質。
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切断面。
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育成期の食い込みの影響か、
ロース芯が少し噛んでしまっているのは残念ですが、
お肉自体は程よいサシの入った赤身寄りのお肉なので、
味わいは良さそうな雰囲気です。

涼しくなってきた出荷直前、食い込みがさらに進んだようで、
最後に一回り大きくなったそうです。

国分さん曰く、よく食べて、食いが止まることがないのは
ジャージーの特徴らしいです。笑
でも、ホルスが入っていることで増体のしかたや枝のつくりは
お父さんであるホルスの血が濃くでてるのは良いこと。

その上で、赤身の味わいにお母さんジャージーの個性が
出てくるといいなぁと勝手に期待しつつ。

赤身寄りで、皮下脂肪も程よく乗っているので、
少し長めに枯らして、11月1日あたりに加工予定です。