今回の国分牛も、東京都出身ですが
いつものように八王子ではなく、はるばる海を越えて、
八丈島から、埼玉・東松山までやって来たジャージーのレイン君です。
八丈島とのご縁は、八丈島のジャージー牛乳でチーズ作りをしている
魚谷さんからご連絡いただいて、牛仲間たちと会いに行ったことがきっかけです。
(↓その時のブログ。)
八丈島にいってきました!
いや~約2年前のことですが、
その環境と可能性に終始ワクワク興奮しっぱなしだった、
自分の気持ちを鮮明に思い出します。笑
その頃、八丈島でジャージー牛の搾乳をされている『ゆーゆー牧場』さんでは、
ジャージーのオスが生まれた時の生かし方を考えられていました。
将来的には島内で、肉牛として仕上げることも考えていきたいのだけど、
まだ具体的な道筋が見えない中、すでにそういった希少品種の肥育をやられている
国分牧場さんのやり方で八丈島生まれの子を育ててもらって、
自身たちの今後の参考(目標?)にしたい、とのことで、
レイン君を国分牧場さんに預かってもらうことになりました。
そんな話が出たのが、訪問した年の夏くらい。
それから、乳牛としての役割を終えた経産牛たちと一緒に
初秋に八丈島を出ることになったのですが、、、、、
まぁなにせ、海が荒れてなかなか船が島から出ない、出ない。笑
4-5回くらい、欠航、経産牛のと畜の段取り、
国分さんの受け入れ体制のリスケの連絡やり取りをしました。
最初の予定から1ヶ月以上が過ぎて、
だんだん、みんな「もうレインは意地でも島を出ない気なんじゃないか、、、」
という気がしてきた頃に「無事、船が出航しました!」と連絡が入りました。
「どうやって船に乗ってくるの?海が見れるといいね」
って話してたら、こんな画像を送ってくれました。
そうして、その名の通り、嵐を巻き起こしながら
やってきたレインは、とにかく良く鳴く子だったそうです。
生まれたのが2018年のクリスマスイブ。
生まれた時の画像も送ってくれました。
可愛い( *´艸`)
完全にバンビちゃんだ。。。
育った環境を聞いてみたら、
『離乳した後は月齢が近いメス二頭と一緒の群で飼っていました。
レインはそのうちのメス一頭のことが大好きでした。
レインが大きくなり出荷までの3ヶ月程はオス二頭がいるエリアにレインを移したんですが、
3~5日程大好きだったメスに会いたくて会いたくてずーっと鳴き続けていました‥』
とのこと。
幼稚園生同士の恋愛みたいで可愛い。。。
そうして、国分牧場さんに来てからも最初は良く鳴いていたそう。
情に厚い、淋しがりやさんなのかなぁ。
でも、ここから15カ月。小さいフォルムながらも
国分牧場さんで、こんな立派に育てあげてくれました。
会いに行った時もグイグイ前に来るタイプじゃなかったけど、
ちゃんと、国分さんちの他の子たちに馴染んでくれて良かったです。
出荷の時の生体重は、630㎏。
枝肉重量は350㎏でした。
育成期は、乾草のチモシーと刈り取った生草を
食べるだけめいっぱいあげていたとのことですが、
ロース芯の形がハート芯でやや形が悪いのは、
あまりに鳴きすぎたのか、あるいは、
大好きな女子とお別れしたストレスなのか。
皮下脂肪は少ないけど、筋間脂肪はちょっと噛み気味。
脂質はしっとり良く、お肉自体は赤身寄り。
レインみたいな濃い毛色の子は
肉味は良い評価をもらうことが多いので、期待しているけど、
ジャージーはまだまだ未知の部分が多いです。
私自身が、毎回の子が経験で、勉強です。
でも、レインは特に気にかけてくれてる方々が多いので、
喜んでもらえたら嬉しいなぁ。
美味しくなってくれますように、と願いつつ、
いつもより少しだけ長めに枯らして、来週半ばあたりに加工予定です。