なんとも不安定な世の中が続いてますが、こちらは安定の、
磯沼牧場&国分牧場タッグのジャー黒女子がやってきました。
お名前はアトムちゃん。
東京・八王子の磯沼牧場さんで1年ちょっと、
それから、埼玉・東松山の国分牧場さんで1年ちょっと。
ギリギリのところで、ちゃんと埼玉県産になるパターンです。笑
磯沼さんのところでの育成期の育ちの環境が良いおかげもあって、
いつもこのタッグの時は重量も肉周りも良いことが多いです。
粉ミルクではなく、全乳(お母さん牛たちのミルク)で育ち、
住宅地が近い環境から、お腹を減らして鳴かないように
粗飼料はたっぷりあげていて。
町を見下ろすような運動場まであって優雅な暮らしです。
そうして、その後は国分さんのところで、
モネンシン(抗生物質)フリーの餌と、コエドビールのビール粕、
地元の稲わらなどで、育て上げてもらうことで
みんなから「あ、国分さんの味だね」って言ってもらえる、
脂質も軽やかな、安定した味わいに仕上げてくれています。
「月齢が長ければ長いだけ美味しい」っていう固定概念を捨てないといけない
って、最初に教えてくれたのは国分牧場の牛肉でした。
さらに、ジャージーと黒毛の掛け合わせの女子は
味わい的にも肉質的にも安定した評価をいただくことが多いです。
ある料理人さんはいつも「ジャー黒は第5の和牛になるべき」という、
嬉しいご提案をしてくれるくらい。笑
今回のアトムちゃんはそんな中でも特に
ロース芯もバラ身もしっかりとしていて、
どこにお嫁に出しても恥ずかしくない子に仕上げてもらいました。
生体792㎏からの歩留りはほぼ60%で、枝重量482㎏。
しっとり脂質、バラの厚みと程よいサシバランス、ロース芯の大きさ。
適度な皮下脂肪ながら、体型的にもちゃんと厚みのある良い形。
育ちの良さがこの枝肉内容からしみじみ伝わってきます。
こちらでBMS3のB2ですが、きっと全身的に愛されやすい子。
不安定な世の中にやってきてくれた安定感のあるジャー黒女子、
鉄腕アトムちゃん。
勝手に『鉄腕』つけたら、なんだか頼もしい気持ちになりました。笑
そう、こんな時でも喜んでもらえるところに
ちゃんとバトンをお届けできるよう、私も頑張らねば。
鉄腕アトムちゃん、枝でもうちょっと枯らして、
来週6月10日頃の加工予定です。