続いてやってきたのは、国分牧場のジャージー男子です。
28.2カ月齢のイケメン『キャロル』くん。
東京・八王子の磯沼牧場&埼玉・東松山の国分牧場という、
安定のタッグです。
そうして、いつものひっかけ問題。笑
キャロル君は東京・磯沼牧場で生まれて15カ月暮らした後に
埼玉・国分牧場に引っ越して13カ月を過ごして、このたび出荷になりました。
さて、この子の産地はどこになるでしょうか?
この場合、最終肥育地の『埼玉』ではなく、生きている間に一番長い時間過ごした、
『東京』が産地になります。
一般的な黒毛和牛だと、繁殖農家さんの元で生まれてから
8-10カ月齢くらいで仔牛市場に出されて、肥育農家さんのところにいき、
そこで約20カ月齢前後、肥育されるので、最終肥育地が産地になるのが通常です。
が、希少な牛種たちが集まってくる国分牧場では
ちょくちょくあるパターンなので、枝肉のデータ登録をしてくれる方に
何度もしつこく言う必要があります。笑
正肉に加工して全部ラベル貼った後に気づいたら、そりゃぁ大変なことに。
(何度かありました。。。)
そして、たまたま、今年の4月、
飲食店さんたちと一緒に、国分牧場さんにお邪魔したので、
出荷前のキャロルくんに会うことができました。
この時、なんかお尻がかゆかったらしく、私たちの前で
お尻フリフリダンスで歓迎(?)してくれていたことが印象的です。
そして、ずっと一緒に過ごしていたジャージーが
数日前に先に出荷されて、1頭になって淋しそうで、
(群れの動物なので、1頭だと淋しがってゴハンも食べなくなるそう。)
同じくらいの大きさのホルスたちと一緒の部屋に入れたら
最初だけ食い負けたけど、さすが気の強いジャージーらしく、
すぐガンガン前に行きはじめた、という話も聞きました。
いろんな「らしさ」が出てて、やっぱりこういう背景とともに
お肉を届けていきたいなーと思うのでした。
ちなみに、育成期の磯沼牧場さんの環境の良さのおかげもあり、
いつもこのタッグの時は重量も肉周りも良いことが多いです。
粉ミルクではなく、全乳(お母さん牛たちのミルク)で育ち、
住宅地が近い環境から、お腹を減らして鳴かないように
粗飼料はたっぷりあげていて。
町を見下ろすような運動場まであって優雅な暮らしです。
そうして、その後は国分さんのところで、
モネンシン(抗生物質)フリーの餌と、コエドビールのビール粕、
地元の稲わらなどで、育て上げてもらうことで
みんなから「あ、国分さんの味だね」って言ってもらえる、
脂質も軽やかな、安定した味わいに仕上げてくれています。
今回のキャロル君もその通りの仕上がりで、
生体778㎏、枝重量430.5㎏と(歩留り55.3%)
ジャージー男子にしてはずいぶん立派な仕上がりになりました。
実際の内容はこちらです。
良いですね~。
立派です、キャロルくん。
ロース芯の大きさもジャージの割にはしっかりしているし、
モモも程よいバランスでサシが入っていそうな雰囲気です。
ジャージーらしく、厚すぎない皮下脂肪もしっとりで。
こちらはこれからご案内して、6月中旬くらいの加工予定です。
また、井さんに続き、国分牧場さんのPR動画もつくりました。
それぞれの牛肉の味わいには、生産者さんたちのお人柄が
良く表れているといつも感じます。
この動画を見てもらったら、国分牛の味わいの背景にあるものが
きっと理解して頂けるかな、と思います。
国分牧場 PR movie
『地元・埼玉県産の地域資源を活かして希少な乳用種を育てる国分牧場』
絶対見てね~!!笑