【入荷情報】信行牛<あか牛>27.3カ月齢♀(自家産)

9月頭に井信行さんの88歳・米寿のお祝いの会を
地元、産山村の有志の方々が企画してくださって、
井さんラブな仲間たちとお祝いに駆けつけてきました。

信行さんがやられてきた取り組みや人間性がよく表れた、
愛に溢れた、とても温かい会でした。
私も井さんのお肉を扱っているおかげで、こういう関係性の一部として
存在させてもらえることをほんとうに有難く感じます。

ふと気づけば、井さんのお肉を初めて扱わせていただいてから
まるっと7年経ちました。
他のお付き合いある生産者さんたちも同じくだけど、
この7年の間に世の中の環境も自分たち自身の状況も
少しずつ変化しています。
当然、その中で仕上がるお肉にも変化が出てくるわけです。
もちろん、ブレないか、上がっていくのみであれば良いけど、
生きものである以上、そして、関わる人が変わっていく以上、
安定なんて絶対にありません。
さらに、牛自身もなんらかの意図をもって
改良されていっているのもあり。
そして、こうしようって何かを変えてから
実際のお肉にその結果があらわれるまで、長い時間がかかるのが
畜産の中でも一番、飼育期間の長い牛なわけで。

今回の時間を過ごして、一度お付き合いをはじめたら、
いろんな途中の道のりの紆余曲折も含め、簡単に諦めず、
一緒に悩みながらとことんお付き合いしていきたいなぁ
って改めて思わされました。
不器用な自分ではありますが。笑

また、会の翌日は信行さんに
牛舎や放牧地を案内していただきました。
草原を守っていくためにあか牛たちの存在が
いかに大事か、お話を聞きながら。
料理人さん、肉屋、研究者の方々、生産者さん、
牛を中心としたいろんな立場の方々が顔を合わせる、
こんな時間が私はとても好きです。

<日陰で涼むお母さん牛たち。>

そして、この時に牛舎でお会いしたうちの1頭が今回やってきました。

「はるたま」の娘の「たま」ちゃんです。
ちなみに、放牧地で2ショットを撮ってもらっていた
この子がお母さんの「はるたま」ちゃんでした。
今現在、6歳半くらいと若めのママです。
<「はるたま」ちゃんも井さんちで生まれた自家産。>

国産飼料100%であか牛を育てる井さん親子の取組みはこちらです。

こちらが「たま」ちゃんの格付けです。

27.3カ月齢と井さんのあか牛にしては月齢やや短めですが、
枝重量はなんとかほぼ400㎏になりました。
ロース芯もしっかり大きく、A2と歩留りも良さげだし、
脂の色(BFS)や肉色(BCS)も『6』と高めで良い感じです◎

実際の枝肉内容がこちら。

ロース芯。

バラ。

モモ。

脂質。

枝肉全体。

育成の時期の食い込みや運動量が良かったのか、
あるいは血筋的なものがあるのか、格付けの通り、
ロース芯・バラ身ともに、とても肉周りの良い内容です。
脂つきも無駄なく、質も良い感じのクリーム色。

たまちゃん、楽しみです。
もう少し枝で枯らして、10月20日前後に加工予定です。