中屋敷さんジャー黒に続いて、やってきたのは
先週と畜された、井信行さんのあか牛♂30.3カ月齢です。
「今回の子は10月生まれだから、30カ月齢くらいになるけど、
ちょっと小さめの去勢ですー!」
って、信行さんから事前に聞いていました。
いつも、枝肉の数日前に届く格付け表を見たら
その言葉通り、重量は去勢にしては小さめの407kg、
格付けは安定の『A2』でした。
GWの合間、平成最後の日に枝が届いたので、
会いに行ってきました。
脂や枝全体の雰囲気はいつもの信行さんらしいのものですが、
格付けから想像していたより、サシがありました。
信行さんのあか牛、昨年の末頃『A3』になった1頭がいましたが、
また今回も、信行さんと話していたら、
「サシが入るのは、もう、その牛の個性じゃ」
とのことでした。
「いつもと変わらず、粗飼料主体で、草めいっぱい食わして育ててるから」と。
あか牛も少しずつ、改良されてきているだろうし、
長い目で見ていったら、同じ育て方でも、
仕上がる内容はだんだん変わってくるんだろうなぁ。
私なんて、まだたった3年のお付き合いなので、
そのほんの一瞬を覗かせてもらっているだけで。
よりお付き合いの長い短角牛も含めて、地方特定品種たちが、
それぞれの地域の畜産と、仕上がったお肉のニーズ両面で
未来あるような方向に向かっていくことを期待するのみです。
その後、この子はまた皆さまの手を借りて、
しばらく枝で休ませてもらうところまで運ばれていきました。
いつも目にしている、肥育・加工・調理の合間の、
こういった、ふとした一場面でも、たくさんの方々のお蔭さまで、
成り立っていることを改めて実感します。
『枝で運ぶ』
言葉でいうのは簡単だけど、こういった方々の協力のお蔭で、
大切な子たちを、できる限り自分が求める状態で、
お届けすることができています。感謝。
この子も5月半ばくらいの加工予定です。
そして、個人的にはこの子のお肉を携えて、
今月後半に、信行さんのいる阿蘇・産山まで
久しぶりに会いに行けるのが楽しみです!