11月21.22日でお伺いしてきた山口県での
無角和種イベントの熱が冷めやらぬまま、
頭と心が持っていかれていて、まだ頭がボーっとしてます。笑
そのくらい、4種の和牛の1つである無角の未来に可能性を感じて
ワクワクしている自分がいるんだと思います。
いつか、無角についてもこちらでお伝えできれば、と思います。
そして、そんな会でも、地域の餌で育てる取り組みの参考事例として
お話に出させて頂いた、熊本・阿蘇産山村の
井信行さんのあか牛が入荷しました。
自家産の去勢で、なんと月齢は35.7カ月齢。
イベント等でお肉や生産者さんの説明をする機会があるのですが、
ここ最近は、井さんのジャージー47カ月齢、
国分さん(&磯沼さん)の三元牛、
北里大学の草熟北里八雲牛9.5歳、、、
なかなか癖のある変わり種の子たちばかり。
畜産に詳しい方々から見ても「なんでそんな牛がいるの??」
というような個性派な子たちに向き合わせてもらってます。
それぞれ、ちゃんと育ってきた背景があって、
そして、それに見合った味わいがあって、
国内で育ったそういう個性豊かな牛たちをお届けさせてもらえることは
本当に幸せなことだな、と思います。
今回の井さんのあか牛もほぼ3歳って、
黒毛でも味にこだわっている生産者さんくらいしか
なかなか飼えない月齢です。
それをあか牛でやられる井さん、凄いなぁって思います。
(井さんの育て方についてはこちら→井信行さんについて)
10月末、いろんな打合せがあったので、1年ぶりくらいに
産山村まで井さんに会いに行くことができました。
1つは『信行牛』という、信行さんが育てたあか牛のブランド名を
ちゃんと正式に商標登録をしたので、
もう1社、大分で井さんのあか牛を扱われている川津食品さんと
三者で、その決起報告会を顔をあわせてしてきました。
久しぶりに会った井さんはとてもお元気そうで嬉しかったです。
その後、繁殖牛が4頭だけ放牧されているという、
すごい山に、井さんが連れていってくれました。
井さんの小さな軽自動車で、道なき道を上がっていくので、
崖から落ちないか、こちらはヒヤヒヤですが、
井さんはなんともない平っちゃらな顔でお話されながら。
「車で行けるだけ有難いことで、昔はここを歩いて上がったんです。
そして、牛たちの冬の餌を牛たち自身に背負わせて、山を下りたんです。」
って、井さんの子供の頃の話を聞きながら。
有難すぎる体験でなんだか頭の中がクラクラしました。
その山の上から見る、手つかずの景色の素晴らしさも含めて、
時空を越えた感覚。
そして、今回出荷の子にもちゃんと挨拶してきました。
この子です。
どちらかというと懐っこく寄ってくるよりも、
我が道をいく独立精神旺盛な感じで
遠く景色をみつめる孤高の雰囲気を放ってました。
アスリートのような美しいシルエット。
そうして、11月半ばに出荷されて、東京にやってきてくれました。
なんと、今回の格付けも前回の子に引き続き、A3でした。
2頭に共通するのは雅信さんのところで生まれた自家産の子であること。
そして、2頭とも30カ月齢以上、じっくり時間をかけて育っていること。
実際の枝肉内容はこちらです。
コザシ加減、皮下脂肪・筋間脂肪の薄さ、しっかりした肉色、
脂の程よいクリーム色加減、そのあたりはいつもの井さんの感じ。
バラはしっかりと厚みがあり、肉牛として優秀です。
サシが多めに入ってきたのは、血統的なものと、
月齢の飼い込みが影響してるのかな、と思います。
あと、季節柄。
そして、この肉周りの良さは放牧地で駆け回りながら、
好きな時にお母さんの母乳で幼少期を育ってることからの
発育の良さなのかと。
ロース芯の綺麗な形と大きさはその証な気がします。
歩留りがとても良さそう。
そして、産山村に行った2つ目の打合せの理由でもあるのですが、
今回の井さんのあか牛が、産山村のふるさと納税の返礼品として
初めて採用されることになりました。
なので、オンラインショップでの販売はお休みしますが、
もし、ふるさと納税を検討されている方がいらっしゃいましたら
ぜひそちらでお願いします。
こちらはこれからご案内・調整して、12月頭に加工予定です。