新年明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
去年はコロナのおかげで大変な一年でしたが、
でも考えてみれば、これまでも順風満帆な一年なんてなくて、
いつもどこかでウンウン悩んでたように思います。
大変には違いないんだけど、こんなときに仲間のような方々が
あちこちにいてくれて本当助けられました。
そのおかげで、小さいけど、自分としては大きな一歩の、
オンラインショップも始めることができました。
そして、とても大事にしていたし、力ももらっていた
産地訪問が思うようにできなかったことが本当辛かったのだけど、
振り返ってみれば、少しでも動ける時期にめいっぱい会いにいってました。
みんな個性豊かで可愛い( *´艸`)
やっぱり、私の原動力です。
そして、去年の今頃、
「自分が深めたいテーマは『餌』です。
特に、自給飼料についてもっと深く考えていきたい」
って書いていました。
まずはお肉の動きを止めないことに注力せざるを得ない時期もありましたが、
このテーマはちゃんと無意識の中で生きていたようです。
(やっぱり、言葉にするって大事!)
自給飼料に関して言えば、たくさんのことを教えてくれる短角牛、あか牛は
これまでも、これからも、大切な一番の仲間ですが、
去年は新たな動きが2つありました。
まず、一生を母牛のミルクと草のみで育てられた北里八雲牛の経産牛、
『草熟北里八雲牛』をひょんなご縁から扱わせてもらって、
その後の料理人さんや、召し上がった方たちからのお声含めて、
自分の経験として、とっても勉強になりました。
(自給飼料のくくりの中でもかなりの個性派だと思います。)
それから、山口県阿武町の無角和種の仕事に
少し関わらせていただくことになったので、
研究者の方々などたくさんの協力を得ながら、地域の資源を生かして
どんなチャレンジができるのか動き出そうとしています。
そして、今年は中屋敷さんが東北農研さんの協力を得て、
国産飼料率93%の餌で育てている、中屋敷カルテットたちが
2月あたりから順に出荷になる予定です。
その餌の内容は、自家産の大豆サイレージ、一番草に加えて、
小麦くず、子実トウモロコシ、飼料米など。
(こちらは一昨年の夏の放牧地にて。)
どんなお肉になるかはまだ未知だけど、これは間違いなく、
次世代の畜産の1つの形に向けて意義ある取り組みだと思っています。
畜産が環境問題や食糧問題などで標的にされてしまうのは
とても悔しく思うので、地域にある資源を生かす形で
次世代にも繋げていける持続可能な1つの形を探っていきたいです。
私の役割は流通の立ち位置から、そういうお肉たちを
求めてくれる方々の元にちゃんと大事にお届けして喜んでもらうこと。
去年は牛の世界に関わってから、ちょうど10年でしたが、
その10年の間に地道に続けてきたことや、
大切にしてきた関係が有難く結びついた1年だったように思います。
点と点が繋がって、線になったような感覚です。
今年はその繋がった線を大切にちょっとずつ整えながら
伸ばしていく一年になるのかな、と。
でも、背伸びだけはせずに、
小さい自分らしく楽しんでやっていけたらと思います。
牛たち共々、なかなか型にはまらずお手間おかけしますが(笑)、
今年もお付き合い頂けたら嬉しいです。
どうぞよろしくお願いいたします。
2021年1月3日 荻澤紀子