2年前のゴールデンウィーク、岩手・奥中山の三谷牧場さんの、
その年の放牧スタート日の一コマです。
三谷家(&牛たち)にとって、お正月よりも大事っていう一日に、
2年前、初めて仲間内でお邪魔しました。
三谷さんのお子さんたちが学校から帰ってきた時に
喜び勇んで駆け回る牛たちを見て、
「うちに馬がいる!!」って本気でビックリしたっていう、
放牧が始まる日の牛たちのはしゃぎぶりをぜひ生で感じたくて。
その日はとっても良い天気で、
みんなでチーズ作りやBBQなどさせてもらいながら
最高な時間を過ごさせてもらいました。
そのときに、中屋敷さんの甥っ子くんが
ある1頭に草をあげようとした姿をとらえたのが1枚目の写真なのですが、
そのジャージー母さんが今回の「オージー」さんです。
生まれた時から牛が身近にいる環境で育った甥っ子くんが
牛や電柵にあまりに慣れていることも
放牧ではしゃぐ牛たちと同じくらい、
この日、みんなを楽しませてくれました。
(電流が通っているはずの電柵を思いっきり握っちゃって
みんな焦ったのですが、本人はなにも感じてなくて、
なんで大丈夫なの??って。笑)
そして、このオージーさん、独特の模様なのですが、
間違いなく純血のジャージーです。
お母さんとお父さんが一緒のお姉さん「マップ」さんがいて、
そちらも同じような模様です。
(手前が「マップ」で、奥が「オージー」)
ちなみに、この名前の由来ですが、
「マップ」は世界地図、「オージー」はオーストラリア大陸が
模様の中から見えるってことから名付けられたそうで、
ちょっと紛らわしいですが(笑)、生粋の岩手育ちに間違いないです。
その名前の由来含めて、こちらの三谷さんのブログに。
そうして、こちらに書かれている通り、
残念ながら、どちらの子も種がつきにくく、
みんなに可愛がられていた三谷家の「看板娘」ながら
姉妹一緒に去年末、中屋敷さんちにやってきたのでした。
独特の模様なので、中屋敷さんや私もマップが生まれた頃から
仔牛を引取りに行くときに会っていて、印象的でよく覚えていたのですが、
そのお父さんは「バンブルビー」っていう種なんだって
三谷さんから聞いていて、調べてみたら北海道の種牛さんでした。
これで見ると、お父さんは同じような模様じゃないので、
お母さんとの掛け合せがたまたまこう出るのかなぁと思って、
お母さんを調べてみたら、なんと、、、、、
3年前に向き合わせて頂いた「さんま」ちゃんでした!
面白い「さんま」さんじゃなくて、身体が長いからお魚の「さんま」さん。
懐かしいなぁ。
長くお付き合いしていくと、こういうことも出てくるんですね。
っていうことは模様はともかく、受胎がしずらいのは、
お母さんからの流れなのかもしれないなぁ。
「オージー」さんもたぶん、1回か2回しかお子さん産んでないはず。
同世代の母さんジャージーたちには強気でいくみたいだけど、
後輩たちの面倒をよく見る心優しいところもある子だったようです。
そんなオージーさん。
約8カ月間の中屋敷ファームでの再肥育のおかげさま、
若さもあってか、お肉はしっかりついてくれて、
立派な仕上がりになって東京までやってきてくれました。
(今年5月に会った時のオージー。本当きれいな毛並みだなぁ。。)
5.1歳(61カ月齢)で、枝重286㎏になりました。
枝肉内容はこちらです。
さすがの血筋、297㎏のさんまさんに次ぐしっかりした重量で
(いつもは230㎏前後くらいが多いです)
肉自体もテリや、程よいサシ加減、厚みなど
ジャージー母さんの味わいの深みを知っている方々には説明なしで、
「ね、美味しそうでしょ?」って自信持ってご案内できる内容です。
オージーさん、搾乳牛として長年活躍することはできなかったけど、
今度は、お肉としてみんなの印象に残る、
「看板娘」になってくれたらいいなぁと思います。
こちらは、お盆明けに加工予定です。
どうぞよろしくお願いいたします。