明けましておめでとうございます。2022

新年明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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去年は一昨年以上に、産地を訪れるチャンスが少ない一年でしたが、
今年はもっともっと産地に行ける日常が戻りますようにー!!

何人かの料理人さんたちに「行きたい」と言われつつも、
コロナの影響が一昨年以上に大きく迫り、
生産者さんたちにご迷惑をかけることを恐れて、
地方の産地には、泣く泣くご案内できない期間が長く続きました。

こちらの真っ白い短黒短(短黒×短角)はそんな中、
やっと10月、一年ぶりに行けた岩手・久慈の田村牧場で会った子です。

限られた中で、お客様たちをご案内して思ったのは
やはり、こんな時間が私のエネルギー源にもなっていて、
この時間があってこそ、お肉の販売ができているのだということ。

それから、日本のあらゆる形の畜産の可能性を伝えていくために、
言葉やお肉を通して伝えていくのも大事なことだけど、
現地を生で見てもらうことが一番伝わるのだということ。

去年の今頃、自分が書いていた言葉はこちらでした。

『畜産が環境問題や食糧問題などで標的にされてしまうのは
とても悔しく思うので、地域にある資源を生かす形で
次世代にも繋げていける持続可能な1つの形を探っていきたいです。
私の役割は流通の立ち位置から、そういうお肉たちを
求めてくれる方々の元にちゃんと大事にお届けして喜んでもらうこと。』

この気持ちは今もまったく変わりません。
大好きな牛や生産者さんたちがどれだけ
地域の資源循環の要となり、私たちの国土を守ってくれて、
食糧安全保障に繋がっているか伝えていきたい。

今年はさらに、お肉をちゃんと大事に届けることに加えて、
生産現場にご案内する機会を増やすことなど、
また別の方法で伝えていくことも、
自分の役割として意識していこうと思います。
もちろん、自分自身がもっと根っこのことから勉強しながら。
(今の一番の興味は土壌、歴史、生物多様性について。)

去年はコロナ禍で大変な中でも、新たに素敵な出会いをさせて頂いたり、
尊敬する大先輩たちから、一緒にこういう取り組みをやっていこうと
お誘いして頂いたり、とても有難い一年でもありました。

また、11月にYahoo!JAPANクリエイターズプログラムのサイトで
『牛肉のおいしさは1つじゃない』というテーマで
動画を公開して頂いたのも自分にとっては大きな出来事でした。
多くの方々に自分の想いを知ってもらえたことももちろんですが、
なにより、今までお付き合いしてきてくれた方々が
自分のことのように喜んでくれたのが嬉しかったです。

自分自身はなにも変わらない気持ちでこの10年近く、
地味に地道に続けてきたことがなにかに届いた感覚です。
凹んでばかりいた10年前の自分に教えてあげたい。。。

ちなみに、一番最初の画像の真っ白い子ですが、
ちょうど10年前の2012年2月に田村牧場に研修でお邪魔しているときに
生まれた真っ白い短角牛の子孫なんだそう。

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こちらの子です。
この時も「真っ白い短角が生まれた!」と皆んなで大騒ぎになったのですが、
雄だったので、他の牧場に譲られて行きました。
その後、この子が父となった流れの何代目かで、
真っ白い雌が生まれたので、10年越しに田村牧場に戻ってきて
お母さんとして活躍してもらうそうです。

時間はちゃんと脈々と繋がっているんだな、
そして、そんな時間の一部を自分も共有させてもらっているんだなと
なんだか嬉しくなった一件でした。

『あなたの夢は何か、あなたが目的とするものは何か、
 それさえ しっかり持っているならば、
 必ずや道は開かれるだろう。』
(最近、マイブーム(笑)のガンジーの言葉。)

あ、あと、一般販売にも多くのお問合せを頂いていたのですが、
ごめんなさい。。。
去年の11.12月は2年ぶりの忙しさが飲食店さんたちに戻ってきて、
まったく余裕がなく、お休みさせてもらっていたのですが、
また1月末~2月頭くらいから再開していく予定ですので、
ゆっくり気長にお待ちいただけたら嬉しいです。

今年も『牛が好きー!可愛いー!美味しいー!』と叫びつつ(笑)
自分なりに、楽しみながら活動していけたらと思いますので、
どうぞよろしくお願いいたします。

2022年1月4日 荻澤紀子