【入荷情報】ジャージー母さん「ゆめ」7.3 歳

今年の夏休み。
岩手・雫石の放牧地での光景です。

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初めて、兄家族を自分がいつもお世話になっている、
岩手の生産者さんたちのところに案内しました。
泊まり込みで研修したり、定期的に通ってお手伝いさせてもらっているので
もはや、第二の家族のように感じてる生産者さんたちです。

私がいつも話している牛やお肉の話に、東京で生まれ育った甥っ子くんが
興味を持ってくれたことがきっかけなのですが、
コロナ禍でずっと阻まれていて、3年越しにやっと実現した訪問でした。

3年前、まだ小学校2年生だったとき、
地域の餌で牛を育てる中屋敷さんのチャレンジを伝えるのに、
太陽、草・大豆、牛たち、肉や乳、そして、堆肥の話をしたときに
「食物連鎖だね!」って言われたのがとても印象的です。

今回の訪問は、新鮮な目線に気づきを得たり、
興味を持ってくれることが嬉しかったり、
子どもだけでなく、案内役の自分もたくさん楽しませてもらいました。

そして、東京に戻った私たちを追いかけてやってきたのが
6年前、この同じ放牧地で気持ちよさそうにスヤスヤ寝ていた
こちらのジャージー、ゆめちゃんです。
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ゆめちゃんは、中屋敷さんとジャージー牛の取組みを始めた7年前、
初めてやってきた子です。

行き場がなかなかないジャージーのオスを育て上げて
お肉として価値をつけようとスタートした取組みでしたが、
たまたまメスが生まれても、牛舎の限られた三谷牧場さんでは
残せないというタイミングで、第一弾で中屋敷さんちに
やってきたのが、こちらのゆめちゃんでした。

大切な1頭目だったので、私たちのこれからの「夢」を乗せて、
「ゆめ」ちゃんと名付けました。

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こちらは三谷牧場さんに引取りに行ったとき。
生まれて10日目。ほんとう小さかったなぁ。。

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中屋敷さんちに着いて、初めてのミルク。
元気に飲んでくれました。

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ジャージーらしく、与えられた毛布とひとまず戯れる。

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耳が耳標の重さを支えきれないという。。

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もはや、ふかふかのぬいぐるみ。

自分がはじめて生んだ子どもくらいのつもりで
可愛くてしょうがなくて、この頃は月一ペースで
お手伝いに雫石まで通っていたので、
ゆめちゃんの成長をすべて見守っていました。

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お腹がペッタンコ。

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少しずつ身体がつくられてきて、、

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なんか一気にグッと貫禄が。笑

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ちょっとだけ繋ぎ牛舎を経験して。

そして、1歳を迎えた夏に、お友だちと一緒に
放牧地デビューしました。
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この頃は長女の成長がすべて嬉しかったんだろうなぁ、
放牧地デビューのことまでしっかり当時のブログに残してました。笑

『ジャージー娘、山にあがる。』

その後、ゆめちゃんはお母さんになってもらって、
赤ちゃん産んだり、ミルクだしたり、たっくさん働いてくれました。
初代ジャージーとして、いろんな可能性を私たちに
教えてくれたのがゆめちゃんでした。
本当ありがとうーーー!!!!!涙

そして、今年に入って、いよいよ母牛の役割を終えることになって
中屋敷ファームでの再肥育がはじまりました。

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ついにお盆明け、出荷されて芝浦にやってきました。
枝重235㎏・B2。

ロース芯。
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バラ。
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モモ。
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脂質。
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切断面。
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枝肉全体。
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いや~、なんだか感慨深いです。
だって、ゆめちゃんなので。
最後まで立派な姿を見せてくれました。ありがとう。

そして、実は岩手にいったときに、甥っ子くんはみんなと、
ゆめちゃんの餌やりや堆肥だしなどのお手伝いもしました。
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その上で、芝浦上場日、私について来て、
ゆめちゃんの上場・落札まで一緒に見届けてくれました。

「隣の子の餌まで食べようとしてた食欲旺盛だったゆめちゃんでしょ?」
と、しっかり生きているときの印象も残しながら。

繋いでいくこと、なにかを残したり、渡していくこと、
大切だと、牛や子どもたちから教わっています。

肩とバラは来週、モモ・ロースはさらに一週間おいてから
加工予定です。

ゆめちゃんの生きてきた7年間がちゃんと、
皆さんの命に繋がるように。
最後まで大切に向き合わせて頂きます。