『2024年最後の大トリの1頭がやってきました。』
今年ももうこの言葉を使う季節が来たなんて、早いなぁ。。
東京宝山としては、良くも悪くも、
例年以上にいろんなことがあった1年でした。
今の時点で思うことは、自分にとって大きな何かを失ったときに
代わりに入ってくる新しい出会いがあり、
失った瞬間のショックは大きいものの、
長い目でみたら結果的に良い方向に向かっている
ということがあるんだな、と。
まずは、楽しく事業を継続させて頂けていることに
ありがたく、感謝いたします。
そして、そんな2024年の東京宝山大トリの1頭は
こちらの国分牧場のジャージー♂です。
おでこに「ラッキー7」のマークをつけたようなこの子に、
11月に国分牧場にいったときに会うことができました。
セブンくんは群馬の神津牧場からやってきた子になります。
なので、ジャージー純血に間違いないのですが、
足周りとか体型が、ジャージーにしてはムチムチしていて
「君、なんかブラウンとか黒とか、他の血が入ってないかい?!」
ってみんなで話したくらいです。笑
神津牧場で20カ月齢くらいまで育てられ、
最後の6カ月間を国分牧場で過ごしたので、
今回も暮らしてきた期間が一番長い群馬県産になります。
国分牧場で飼われたのが6カ月間というのは比較的短いほうになりますが、
いろんなパターンの仕上がりを知れることはありがたく、勉強になります。
神津牧場さんは創業者の神津邦太郎さんの理念である、
『草と牛は一体であり、草を乳に換えることが神津牧場の経営の基本だ』
という考えのもと、ずっとそこにある資源(草)で
乳を生み出すことを120年以上続けてきた牧場です。
神津牧場 | 日本で最古の洋式牧場 (kouzubokujyo.or.jp)
国分牧場での飼養期間が短いことで、
神津牧場での育ちの影響がなにかしら
お肉の仕上がりに残っている可能性もあるのかな、と
ワクワク想像してみたりもします。
その後、国分牧場にやってきてからは
モネンシン(抗生物質)フリーの餌と、コエドビールのビール粕、
地元の稲わらなどで育て上げてもらいました。
出荷時の生体重は600㎏でした。
ムチムチ体型のイメージからすると、
「あれ、意外と重量乗ってなかったな」という印象ですが、
肥育期間の短さを考えれば、妥当なのかもしれません。
枝重量は328㎏だったので枝肉歩留り54%。
実際の内容はこちらでした。
ロース芯。
バラ。
モモ。
脂質。
切開面。
枝肉全体。
さすがムチムチセブンくん、良き内容です。
まず、ジャージーの場合、ロース芯の形と大きさで
肉周りの印象と歩留りがグッと変わります。
そして、BMS2なので、味のある赤身を求めてくれる方には
ピッタリの内容。
バラが薄いのはもうジャージーの個性として
そのまま、まるっと受け止めましょう。笑
今回、特に生体のセブンくんに会えた上で、
お肉に向き合わせてもらうことができて嬉しいです。
2024年最後の大トリ、ラッキーセブンくん、
もう少し枝で置いて、20日頃に加工予定です。