【入荷情報】井信行さんジャージー♂47.3カ月齢

凄い牛さんがやって来ましたー!

井信行さんのジャージー♂47.3カ月齢です。
ほぼ4歳のジャージーの男の子。。。

とても評判の良かった井さんのジャージーたち。
仔をはらむことのできなかった未経産メスを肥育した子たちが
2年前に出荷になったのを最後にしばらく間が空いていましたが、
「そろそろ、出荷できそうです!」
って井さんから、ジャージーの話が出てきたのが、この夏の終わり頃。

私は、去年の5月に料理人さんたちと一緒に産山村を訪問した時からいた、
あの子たちは一体いつ出荷になるんだろうかってずっと気になっていたのです。
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<2019年5月に訪問したときのジャージーたち>

だって、このときですでに30カ月齢近かったので。
そこから一年半経って、やっと井さんが納得して出荷できるまでに
成長してくれたようです。

井さんはあまり月齢を気にしていなくて、あくまで
牛自身の成長を見て、出荷のタイミングを考えてくれます。
私は「いや~かなりの月齢になっているはずだよな・・・」
とは思っていたのですが、書類が届いて『47カ月齢』という表記を見て、
さすがに笑っちゃいました。
なんか、いろんな想いがこみあげてきて。

ジャージーを井さんの育て方で47カ月齢まで飼い込んだら、
一体どんなお肉になるんだろうっていうワクワク感と、
牛に真摯に向き合う井さんの、まったく商売っ気のないお人柄に。
私も商売っ気がなさすぎるって時々注意されるけど、
こんな方とお付き合いさせてもらってたら、
そりゃ、そうなっちゃうよねって。笑
ただただ楽しい。

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そうして、枝の前にまた格付けが先に届いたのですが、
これまたビックリ。
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『B-1』って・・・。
『B』はいいとして、『1』は私が向き合わせて頂く枝では初めてです。
一瞬、月齢飼い込んだジャージーなのに、サシがまったくないの?と思ったのですが、
BMS(=牛脂肪交雑基準)は『2』あるので、そんなことはなく、
BCS(=牛肉色基準)が『7』と最高ランクなのと、
BFS(=牛脂肪色基準)が『7』でこちらも最高ランク。。
そして、光沢、締まりが『1』って、、、
ということは、すごい肉色が濃くて、脂がすごい黄色くて、緩い枝??
でも、光沢と質は『3』なことにちょっと救われ。
47カ月齢まで飼って、372.5㎏はやっぱりジャージーだな、、
でも、この枝重量でロース芯38なら意外としっかりしてるな、と思いながら。

と、フクザツな感じで、これは一体どんな枝がやってくるんだろう・・・
ってワクワクの中に、ドキドキが入り混じりながら、
祈るように枝に会いにいきました。

そうしたら、なんとも立派な子!
格付けのイメージを完全に覆してくれた肝心の枝肉内容です。

ロース芯。
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バラ。
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モモ。
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脂質。
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切断面。
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いや~美味しそう!!
肉色も脂質も、ジャージーらしい程よいサシ加減も、
大好きな雰囲気。
ありがとう~と周りをなんどもグルグルと。

よく研究会で赤身肉の評価基準の議論をされていることが多いのですが、
その時に、ある方が
「基準なら、今の日本格付協会の格付けで必要な情報は全部でている。
 歩留り基準も脂の色も全部、必要な情報はあるのだからそれで十分。
 それを赤身肉が欲しい人はBMSが低いのを選べばいい。
 そこに上下をつけてるのが問題なだけ。」
とおっしゃっていたのを時々ふと思い出します。
本当、そうだよなぁって。

今回、肉色と脂の色が『7』っていうのには
最初ちょっとビビっちゃったけど(笑)、
今回の井さんの『B-1』ジャージーはきっとモテるだろうな、
ってテンションあがる私の感覚の中には、
一般的な市場の評価とはまったく逆の価値観が存在しているわけで、
面白いなぁと思います。
今回もとても楽しみです。

バラと肩は先に10月半ばに加工、
モモ・ロースはさらに1週間くらい枯らして、
月齢飼っている分、少し繊維をほぐしてあげてからの加工予定です。

今回も一般販売分もいくらかご用意させて頂きますので、
どうぞよろしくお願いいたします。